新生児の赤ちゃんは頻繁に母乳やミルクを欲しがるというイメージを持っている人は多いでしょう。
「頻繁におっぱいを欲しがるから、ママは休む暇もない!」
「30分おきに母乳を欲しがる!」
出産中にそう聞いて覚悟していたのに、実際に赤ちゃんが生まれてみると、あまりミルクを飲まないで寝てばかりいたら……ちょっと心配になってしまいますよね。
長い時間ずっと寝ている赤ちゃんは、ミルクや母乳が足りているのか心配になりますね。
また、それとは別のパターンもあります。
寝てばかりいるのは変わりないのですが、まとまった時間寝るのではなく、短時間で起きて寝てを繰り返すパターンです。
新生児がミルクをあまり飲んでいる途中で寝てしまい、すぐに起きて泣く。
またミルクを飲んでいる途中に寝て、すぐに泣く……これはこれできちんとミルクが飲めているのか心配ですよね。
そこで今回は、新生児がミルクを飲まないで寝る理由や対処方法についてまとめたいと思います。
また、こんな時は注意が必要という、病気が心配なパターンについても紹介します。
新生児がミルクを飲まない理由
ミルクを飲まないで寝るのはなぜ?
赤ちゃんと一括りにしても、実際は顔も体格も千差万別。
寝んねの仕方やミルクの飲み方だって同じです。
中には新生児でも5時間近く寝る子もいます。
育児書などでは、新生児の授乳間隔は2~3時間だと言われていることが多いので、寝過ぎじゃないか、母乳やミルクの量が足りているのかと不安になるかもしれません。
不安な場合は赤ちゃんの体重を測ってみると良いでしょう。
新生児は1日に体重が25~30g程度増加すると言われています。
体重が順調に増加しているようであれば、起きた時に母乳やミルクを十分飲めているということなので、たくさん寝ていても心配はいりませんよ。
ミルクをあまり飲まないですぐ泣くのはなぜ?
では、起きて母乳やミルクを飲んでいる途中で寝てしまい、またすぐに起きて泣く。
飲んで、また途中で寝て、すぐに泣くというパターンの新生児はどうでしょうか。
赤ちゃんは生まれつきおっぱいの飲み方を知っているものですが、必ずしも上手に飲めるというわけではないんです。
初めて出産したママが「お母さん初心者」であるとの同じように、新生児も「赤ちゃんの初心者」なんです。
本能的におっぱいの飲み方を知っていても、最初から上手に乳首に吸い付いておっぱいを飲めるわけではありません。
毎日の授乳で母乳やミルクの飲み方を学習して、少しずつ上手に飲めるようになっていくのです。
上手な飲み方を学習するまでは、効率のよくゴクゴク飲むことができません。
それに加えて吸う力も弱いので、一生懸命吸っているようでもあまり飲めていない事もあります。
上手に飲むことが出来ないうえ、新生児は体力がありません。
乳首を吸っているうちに疲れてしまい、十分飲めていないのに寝てしまうことも多いのです。
月齢が上がれば体力がついてくるので1回に飲む量も増えてくるのですが、新生児の間は、哺乳量が十分でない(=体重が増えていない)のであれば、起こして飲ませるということも必要になってきます。
赤ちゃんがミルクを飲まずに寝てしまう時の対処法
赤ちゃんが寝てばかりいる、あるいはあまり飲まないですぐ寝てすぐ泣く、その上体重の増加具合が芳しくない場合は、寝ているところを起こしてでも母乳やミルクを飲ませなければいけないこともあります。
では、寝ている赤ちゃんを起こす方法を紹介します。
- 話しかける
- 頬をつつく
- 足の裏をこする
- オムツを替える
- 抱っこの姿勢を変える
特に、足の裏をこする方法は助産師さんなどもよくする方法です。
母乳やミルクを飲みながら赤ちゃんがウトウトして飲まないなら、足裏をこすって起こしてもう一度授乳するという方法です。
体温が変化すると目を覚ます赤ちゃんもいるので、オムツを替える方法も有効です。
おしっこをしていなくても、オムツを脱がせてまた履かせてみるという動きで起きる場合がありますよ。
長い時間寝るタイプの新生児の場合は、起こすタイミングも重要です。
大人でも深い眠りの時に起こされると寝起きが悪く二度寝してしまいますよね。
赤ちゃんだって同じです。
眠りが浅くなっているタイミングを見計らって起こしましょう。
眠りが浅くなっている目印は、次のようなものがあります。
- 瞼がぴくぴくしている
- 手足を頻繁に動かす
- 口を動かしている
特に、瞼がぴくぴくして、瞼の下で眼球が動いているようなら眠りが浅い合図です。
このタイミングで起こせば、赤ちゃんがスッキリ目を覚ましてミルクを飲んでくれるかもしれませんよ。
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新生児がミルクを飲まない時に心配な病気
新生児がミルクを飲まずに寝てばかりいるのは、実は個性ではなく病気が原因であるという場合もあります。
もし、寝てばかりいる赤ちゃんにこのような症状が見られたら小児科を受診しましょう。
新生児黄疸
黄疸とはビリルビンという物質が体内で増加するために起こる病気です。
放置すると核黄疸という病気を引き起こすことがあります。
黄疸は入院中に検査・治療を行うのですが、まれに一度治った黄疸が再発する事があります。
黄疸が強い赤ちゃんは睡眠時間が長いと言われているので注意が必要です。
良く寝る以外に白目が黄色くなったり、うんちが白っぽくなるなどの症状がある場合は病院を受診してください。
自閉症・アスペルガー症候群
病気というと語弊があるかもしれませんが、寝る時間が長いということは、自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害である場合の特徴でもあります。
よく寝る以外に、目を合わせようとしない、表情がない、執着が強いなどの症状がないか確認しましょう。
実際に発達障害かどうかの診断はすぐには出来ないのですが、注意深く見守る必要があります。
まとめ
赤ちゃんはひとりひとり違うものです。
容姿も違えば、おっぱいを良く飲む子や飲まない子、よく寝る子やそうでない子などそれぞれに違いがあります。
良く寝る子事も、成長に支障がなく病気でなければ悪い事ではありません。
ミルクを飲んでいる途中で寝てしまう子も、成長とともに体力がついてきて一度にたくさん飲めるようになることが多いです。
大切なのは何時間寝るか、授乳間隔はどのくらいかということではなく、きちんと体重が増えて健康に育っているかということです。
個性ではなく病気の症状があらわれていないか赤ちゃんの様子をしっかり観察して、見守ってあげてくださいね。
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