お子さんが1歳半~3歳頃になると、イヤイヤ期に突入します。
イヤイヤ期の子供は「魔の二歳児」だとか「悪魔の三歳児」と言われるくらいに、パパやママを困らせてくれます。
かわいい我が子を「悪魔」と表現してしまう程ですから、その大変さがうかがえるというものですよね。
イヤイヤ行動の中でも特に困るのが寝かしつけです。
寝る時間になっても「イヤ!寝ない!」と泣いて嫌がる我が子に困惑するパパやママも多いことでしょう。
今回は、イヤイヤ期で寝ない子供の心の内と対処方法についてまとめます。
寝ない理由はなに?
イヤイヤ期の子供は、パパやママが「こうして欲しい」と思う事に限って「イヤ!」と言ってくれるもの。
特に食事や、夜寝ない事に関しては苦労している人も多いかと思います。
大人から見れば「しなければいけない事」なのに、子どもが「イヤ!」と拒否するのはなぜなのでしょう。
脳の発達が未熟
イヤイヤ期にさしかかる2歳前後は、自分でできる事が増えてくる時期ですし、身の回りの様々なものに対する好奇心が高まってくる時期でもあります。
肉体的にも精神的にも急激に成長していますが、脳はまだ発達の途中です。
未熟な部分もたくさんあります。
前頭前野もその一つです。
脳の前頭前野は欲求を抑制する働きをします。
つまり。
欲求を我慢するのに必要な部位なんです。
イヤイヤ期真っ最中の2~3歳頃はこの部位がまだ発達途上であるため、「もっと遊びたい!」「寝たくない!」など、自分の欲求を我慢することが難しいのです。
自分で決めたい
我慢を司る脳の部位は未熟ですが、2~3歳になると、自我がしっかりしてきます。
そのため、自分の意見がはっきりしてきます。
「自分でやりたい!」という気持ちはあるものの、その欲求を抑える機能は未熟なので、イヤイヤ行動をとってしまうのです。
また、「自分でやりたいのに上手にできない」というイライラから癇癪を起こすことも少なくありません。
言葉で伝えられないイライラ
1歳を過ぎると、徐々に言葉を話せるようになってきます。
とはいえ、単語を発することはできても、自分の気持や欲求をきちんと伝えられるようになるにはまだまだ時間がかかります。
そのため、自分の伝えたい言葉を上手く表現できないことや、相手が分かってくれないイライラから癇癪を起こし、イヤイヤ行動をとってしまうというパターンも多いのです。
ルールを理解できない
規則正しい生活をさせたいというのは多くの親が望むことです。
しかしながら、子どもがそれを理解するのは難しいもの。
「8時になったら寝る」「寝る前には歯を磨く」などのルールは、大人にとっては当たり前での、子どもにとっては理解するのが難しい事柄なのです。
だって2歳前後の子供は自分のやりたいことが最優先ですから、「もっと遊びたいのに何で邪魔するの!?」「眠くないのに何で寝なきゃいけないの!?」と怒り出してしまうんですね。
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寝ない子への対処方法
イヤイヤ期の子供が素直に寝てくれない理由は分かるとしても、毎日子供のやりたいように夜更かしさせるわけにはいきません。
健康的な生活を送らせるためにも、寝ない子への対処方法を紹介します。
行動を予告する
「寝よう」と言ってすぐに寝かせようとしても、イヤイヤ期の子供はなかなか言うことを聞いてくれません。
「今やっていることを中断して寝る」=「我慢する」ということが難しいからです。
寝る時間の少し前から「○○が終わったら寝ようね」等、声掛けをして、次にやることを予告して、徐々に準備を進めておきましょう。
寝るまでの行動をパターン化する
「靴を履いたら外に行く」のように、「これをしたら寝る」という行動パターンを作っておくと、寝かしつけがしやすくなります。
「絵本を読んだら寝る」
「歯磨きをしたら寝る」
など、これをしたら次は寝るんだなということが子どもに分かるよう、毎日の生活で繰り返して習慣づけましょう。
生活習慣を見直す
当然のようですが、とても重要なのが早寝早起きの生活リズムを作ることです。
起きる時間が早ければ、それだけ眠くなる時間も早くなります。
特に、夜も元気に遊んでしまって寝ないという子の場合は、起きる時間を1時間早めたり、お昼寝の時間を短めに切り上げるなどして、夜に眠くなるような工夫をしてみましょう。
また、日中しっかりと身体を動かして遊ぶなど、夜だけでなく昼間の生活も見直すようにしましょう。
大事なのは親がブレないこと
行動を予告したり、習慣づけをしていても、すぐにうまくいかない場合があります。
普段は上手くいっていても、子どもの機嫌次第でうまくいかない日もあることでしょう。
そんな時は、「たまに」であれば妥協しても良いでしょう。
あまり根を詰めすぎては、パパママもイライラしてしまいます。
「今日は遅くなっても良しとする日!」と決めたら、はじめから子供のペースに合わせてしまっても良いでしょう。
重要なのは、ブレないことです。
子どもが「寝たくない!」と泣いた時に、暫くぐずった後に根負けして好きにさせてしまうと、子どもは「泣けば言うことを聞いてくれる」と学習してしまいます。
そうなると、思い通りにならない時は泣いてぐずる癖がついてしまいます。
そうならないためにも、親は「寝かせる」「たまには好きにさせる」のどちらかを決めたら、最後までブレずに通すようにしましょう。
まとめ
イヤイヤ期で子どもが寝ないのには脳の発達などの理由があります。
脳が発達してくれば、徐々に我慢することもできるようになります。
イヤイヤ期の子供と接するのは大変ですが、成長のためには欠かせないことです。
イヤイヤ期を脱するまでの間は、寝るまでの動作を習慣づけたり、生活リズムを見直すなどして乗り切ってくださいね!