子育て中に訪れる大きな難関が「イヤイヤ期」です。
子供を出産してからその存在を知ったという人も多いかと思います。
首が据わって寝返りやハイハイを覚え、歩けるようになり、言葉も少し出始めたな。
「次の成長が楽しみだな~」などと思っていたカワイイ我が子が、ある時から何をするにも「イヤ!!」と言うようになってしまうんです。
できていたはずの着替えも食事も「イヤ!」と言って拒否。
1日に何度も「イヤ!」と言っては大泣きする我が子に、「一体どうしてしまったの?」と困惑する人も多いでしょう。
そこで今回は、イヤイヤ期とはどういうものなのか、ひどいイヤイヤに対処するにはそうすれば良いのかについてまとめたいと思います。
イヤイヤ期とは?
イヤイヤ期とは、子どもの成長過程のひとつです。
何をするにも「イヤイヤ!」と拒否をして、泣いたり怒ったりするようになるので、パパやママにとっては大変な時期でもあります。
イヤイヤ期の子供と接するのは本当に大変なので、イヤイヤ期がピークになる年齢を例にとって「魔の二歳児」などと言われることもあります。
何にでも「イヤ!」と言い、場所を選ばずに泣き喚く姿をみると、親としては「しつけの仕方が悪かったのかな」「将来、問題児になったらどうしよう……」などという不安が湧いてきますが、あまり心配する必要はありません。
なぜなら、イヤイヤ期は悪いことではなく、脳が発達する上で重要な意味のあることだからです。
赤ちゃんの頃は、身の回りのことを含むあらゆることに対して受動的です。
それが、成長をするにしたがって「自分がやる」「○○したい」などの意志が出てきます。
大人であれば「○○したい」と思ったことが自分の思い通りにならなくても、我慢をしたり、相手をの気持ちを考えて行動することができますよね。
これは脳の「前頭前野」という部分がしっかりと機能しているためです。
しかし、イヤイヤ期のピークである2歳頃は、まだまだ脳が未発達で、前頭前野もまだ機能し始めていません。
そのため、自分の欲求をおさえることができず、イヤイヤ行動につながってしまうのです。
イヤイヤ期の自己主張や泣きわめくなどの行動は、脳が発達するにしたがって、徐々におさまってきます。
また、我慢をしたり、相手の気持ちを考えたりする経験を積み重ねることで、自分の気持ちをコントロールする術を学習していくのです。
イヤイヤ期は、自分の気持をコントロールして、周囲とうまくやっていくことができるようになるための重要な発達過程なのですね。
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ひどいイヤイヤの対処法
イヤイヤ期が成長のために必要な時期だとは言っても、ひどいイヤイヤ行動が続くと参ってしまいますよね。
ご飯を食べるのがイヤ、着替えをするのがイヤ、おむつ替えもトイレトレーニングも嫌。
遊びに行っても、使いたい遊具がすぐ使えないと嫌。
ボールが上手に投げられないと嫌。
お家に帰るのが嫌。
ひとつイヤイヤ行動がおさまったと思ったら、5分後にはまた別のイヤイヤ。
ひどいイヤイヤ行動が続くと、接する側もイライラしてしまいます。
そんなひどいイヤイヤを乗り越えるための方法を紹介します。
子供に選ばせる
イヤイヤ期の自己主張は、本当にそうしたいわけではなく、「自分が選びたい!」という気持ちの現れであることも多いものです。
着替えがイヤ!という子も、自分で服を選ばせてあげると素直に着てくれることも多いものです。
食べ物も、自分で選んだものであれば食べてくれたりします。
可能な限り自分で選ぶようにさせてあげると、ひどいイヤイヤ行動を回避しやすくなりますよ。
ただ、何でも自由に選ばせてしまうと、寒い日なのに半そでの服を選んだり、ご飯の時間なのにお菓子を食べたがったりして困ってしまいますよね。
そういう時は「二者択一」作戦がおすすめです。
どちらを選ばれても困らない選択肢を2つ用意して、「どっちにする?」と子供に選ばせましょう。
これなら、子どもの「私がやる!」という欲求も満たされますし、どちらを選ばれても困らないので、ママも安心です。
気持ちを代弁する
イヤイヤ期がピークになる2歳前後の子供は、まだ自分の気持を言葉で伝えるのが上手ではありません。
欲求を伝えたい気持ちはあっても、それをうまく表現できない、うまく伝わらないというイライラからひどいイヤイヤ行動をとってしまうことも多々あります。
そんな時は、「抱っこしたかったの?」「滑り台したかったの?」「上手に出来なくて悔しかったのね」などと、子どもの気持ちを代弁してあげましょう。
子供が話したことを繰り返して言ってあげるのも良いです。
気持ちが伝わっている、受け止められているということを伝えてあげられると、子どもも落ち着いてくれるかもしれませんよ。
気をそらす
イヤイヤが爆発になったら、違うことに注意を向けて気を逸らせてしまうのも有効です。
例えば、公園で使いたい遊具が使えなくて怒り出しそうなら、「見て!ちょうちょがいるよ!」と他に目を向けて気を逸らせてみましょう。
脈絡もなく「よーいどん!」と言ってみても、意外と子供が乗って来てくれたりします。
ポイントは、イヤイヤが爆発して大泣きしたり、頭に血がのぼってしまう前に気を逸らせることです。
大泣きしはじめてしまうと、ママの声も耳に入っていないことが多いので、そうなる前に意識を他に向けてしまいましょう。
落ち着くまで様子見
一度イヤイヤが爆発してしまったら、ママの声もまともに聞けなくなってしまいます。
いくら一生懸命話かけても、火に油を注ぐ結果になるだけです。
ひどいイヤイヤにママもイライラしてしまいます。
そんな時は、少し距離を置いて落ち着くのを待ちましょう。
少し気持ちが落ち着いて、ママの声に耳を傾けるだけの余裕が出てきたら、子どもの話を聞いてあげたり、伝えたい事を話す等、じっくり話をしましょう。
まとめ
ひどいイヤイヤが続くと、パパやママもイライラしてしまいますよね。
危険なことや社会のルールを破るようなことには、毅然とした態度で対応する必要がありますが、ちょっとした我儘であれば、気を逸らせたり、気持ちを代弁して落ち着かせてあげるなどして対応しましょう。
イヤイヤ期を乗り越えて、またひとつ大きく成長させてあげたいですね!