母乳育児のメリットは?
母乳で赤ちゃんを育てる際の大きなメリットは、ミルク代がかからないことです。
母乳育児を推奨する産婦人科が増える中、初めての出産を控え、母乳に関する不安がつのる妊婦さんも多いことでしょう。
産後、女性の体は自然と母乳を作り出すのですが、人により量や質に大きな差があることがほとんどです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、母乳から得られる成分で、成長に必要な栄養素を補うこととなります。
そのため、より質の高い母乳を出すための準備も必要になります。
母乳で赤ちゃんを育てるメリットをご紹介しますので、母乳育児を検討されている妊婦さんはぜひ、いい母乳を作れる環境つくりを始めてみてください。
免疫力を高める栄養価が高い!
母乳で赤ちゃんを育てるメリットは、栄養価の高さです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、外部に存在するウィルスなどの菌に対する免疫力が非常に低い状態にあります。
それを補うのが、母乳に含まれる「IgA(免疫グロブリン)」と呼ばれる免疫です。
特に産後の短期間のみ分泌される「初乳」の場合、免疫機能の発達していない赤ちゃんを菌から守るために、このIgA(免疫グロブリン)が多く分泌されます。
ミルクでの子育てを希望している妊婦さんでも、初乳をたっぷりと与えることが、赤ちゃんにとっては免疫力を高めることに繋がりますので、推奨する医者も多いです。
また母乳には、このIgA(免疫グロブリン)以外にも、カルシウムや鉄分、タウリンなどのアミノ酸、タンパク質やリンなどの栄養素もバランスよく含まれているため、赤ちゃんにとっての総合栄養食とも言えるでしょう。
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肥満を予防する成分が入っている
母乳で赤ちゃんを育てるもう一つのメリットは、赤ちゃんが成長する段階において、肥満予防につながる点です。
母乳には「レプチン」という成分が含まれているのですが、レプチンは、脂肪細胞の増加を抑制する働きがあります。
また、食欲のコントロールを司る脳の視床下部の発達にも関係してくるため、食欲を上手に調整できるようになります。
肥満予防につながるメリットが期待できる母乳には、脂質が多く含まれているのですが、赤ちゃんにとっては、自然と満足感を感じやすいため、飲みすぎる心配がありません。
一見母乳をたくさん飲んでいるかのように見える赤ちゃんでも、無駄な成分が含まれない母乳で育つことで、食べすぎを抑制し、成長する段階における小児肥満を予防する効果が期待できます。
いかがでしたか?
母乳で赤ちゃんを育てるメリットは、生まれたばかりの赤ちゃんにとって欠かせない免疫力を高められる点と、新生児の頃から食欲をコントロールし、小児肥満を予防できる点です。
現在では、開発技術の発達により粉ミルクも母乳に非常に近い成分で作られているのですが、やはりママの体内で育った赤ちゃんは、同じように体内で生育される母乳から受けるメリットの方が大きいことが理解いただけたでしょうか?
これから、母乳で赤ちゃんを育てたいとお考えの方は、ぜひ食事の栄養バランスを意識してみてください。
栄養価の高い質のいい母乳を作るためには、妊娠中から栄養価の高い食生活を送ることも必要です。
いとおしい赤ちゃんとの生活の中に、母乳を通して伝えられる「ママの愛」をたっぷりと与えてあげてください。