生後10ヶ月頃の赤ちゃんは、離乳食後期にさしかかります。
手づかみで食べたがって、食べる事に興味を持つようになる一方、好き嫌いや遊び食べをするようになり、なかなか思うように食べてくれないことも多くなります。
赤ちゃんがなかなかご飯を食べてくれないと、ママはとても悩みますよね。
味にバリエーションをつけようとして、調味料を使って味付けをしがちです。
でも、ちょっと注意してください!
大人にとっては普通の味付けでも、赤ちゃんにとっては濃い場合があります。
濃い味付けの物を食べさせ続けると、味覚に影響が出ますし、赤ちゃんの身体に負担がかかってしまうんです!
今回は、生後10ヶ月頃の赤ちゃんの離乳食の味付けはどのくらいが適当なのかということについてまとめたいと思います。
また、濃い味付けがどんな影響を及ぼすかについても紹介します。
生後10ヶ月頃の離乳食の味付けに使える調味料の量はどのくらい?
離乳食の味付けは薄味が基本だということは、皆さんご存知かと思います。
離乳食初期・中期であれば、素材の味で食べさせるのが基本で、味に変化を付けたいのであれば、出汁を使っていましたよね。
離乳食後期の生後10ヶ月頃になれば、少量であれば調味料を使うこともできるようになります。
ただ、味付けをするというよりは「風味付け」に使うというのが正しいかもしれません。
具体的にどのくらいの量なら使えるのでしょうか。
生後10ヶ月頃の赤ちゃんの1食分の上限値をまとめてみます。
- 砂糖…小さじ1(3g)
- 塩…小さじ1/50(0.12g)
- しょうゆ…小さじ7/50(0.84g)
- 味噌…小さじ1/6(1g)
- バター…小さじ3/4(3g)
これはあくまで上限値なので、これよりも少なくなるように味付けしましょう。
一つの調味料では上限を超えていなくても、例えば塩と醤油を両方使ったら、塩分オーバーです。
どちらかだけにしてくださいね。
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濃い味付けが良くない理由は?
さて、離乳食の味付けは薄味にしようと言われるのはなぜかご存知でしょうか。
それは、離乳食の味付けが赤ちゃんの発達や健康に影響するからです。
まず、味覚に影響が出ます。
離乳食の時期に濃い味付けに慣れてしまうと、味付けを濃くしないと食べなくなってしまうなど、味覚が偏ってしまいます。
味覚の偏りは偏食にもつながるので、注意が必要です。
偏食は将来的に肥満や生活習慣病のリスクを高めてしまう可能性もあり、危険なのです。
最近は肥満児や若いうちに生活習慣病を発症するケースも増えています。
離乳食の頃からの味覚が将来の子供の健康を左右することになるので、離乳食の味付けはとても重要なんですね。
また、調味料の中でも特に塩分の多い味付けをすると、腎臓に負担がかかってしまいます。
腎臓は余分な塩分を排出する器官ですが、赤ちゃんの腎臓は機能が未熟です。
生後10ヶ月頃でも、機能は大人の半分ともいわれています。
そのため、過剰な塩分は腎臓に負担をかけてしまうのです。
また、砂糖を摂りすぎると肌が乾燥します。
イギリスのある研究チームの報告によると、IQが低くなる恐れもあるそうです。
このように、離乳食の頃から濃い味付けに慣れさせてしまうことは、赤ちゃんに様々な負担をかけてしまいます。
そのため、できるだけ薄味にした方が良いんですね。
まとめ
離乳食後期の生後10ヶ月頃になると、少量の調味料を使うことができるようになります。
少量の調味料を風味付けに使うのならば問題はないのですが、味を濃くし過ぎると、赤ちゃんの味覚や健康に悪い影響を及ぼしてしまいます。
元気に育つために食べて欲しい離乳食なのに、赤ちゃんの身体に負担をかけてしまっては元も子もないですよね。
たくさん食べてもらうためには、味付けに頼るのではなく、食感を変えてみたり、形を変えてみたりするなどの工夫をしてみると良いかもしれません。
生後10ヶ月頃の赤ちゃんは、遊び食べや、その日の気分によって食べたり食べなかったりします。
なかなか離乳食を食べてくれない時も、「味が薄い」ことが原因ではない場合が多いのです。
「食べない=味付けのせい」とは思わず、楽しい雰囲気や調理法の変化で食べられるように工夫してあげたいですね。