出産を終えて、身体も回復して来る産後2ヶ月頃。
この頃になると、体力的にも回復し、会陰切開などの傷癒えてきて、体調は良くなってきますよね。
しかしながら、通常は産後1ヶ月程度で終わるはずの悪露が、この頃になっても終わらないことがあります。
大量出血であれば明らかに異常なので病院を受診しますが、少量の出血がダラダラと続く場合は病院を受診するか悩んでしまいますよね。
そこで、今回は産後2ヶ月以降まで少量の出血が続く時に考えられる原因と、こういう時は病院を受診した方が良いという目安についてまとめたいと思います。
産後2ヶ月を過ぎても少量の出血が続く原因
産後2ヶ月を過ぎても悪露が止まらず、少量の出血が続くのは、ママにとっては不快なものですよね。
生理が2ヶ月も続いているようなものですから気持ちの良いものではありません。
それに、産後2ヶ月を過ぎれば少しずつ散歩に出られるようになるのに、赤ちゃんのことに加えて自分の出血やナプキンの交換のことまで気にするのは大変です。
何より、身体に異常があるのではと心配になりますよね。
では、このような少量の出血が続く原因として考えられるものとはどのようなものなのでしょうか。
帝王切開の影響
自然分娩の場合は、産後3~4週間程度で悪露が終わることが多いのですが、帝王切開で出産した場合は、悪露が出る期間が長引く傾向があります。
手術の傷からの出血がおさまるまでは悪露が出続けるということや、手術によって子宮を人工的に開くことにより、産後の子宮収縮が妨げられるからだと言われています。
帝王切開で出産した場合は、鮮血が長く続いたり臭いや量に異変がないかに気をつけながら様子をみても良いでしょう。
疲労やストレスによるホルモンバランスの乱れ
産後2ヶ月を過ぎても出血が続く原因として多いのが、疲労などによるホルモンバランスの乱れです。
そもそも産後はホルモン分泌量が急激に変化するので、ホルモンバランスが乱れやすくなっています。
それに加えて、産後ゆっくり身体を休められていなかったり、赤ちゃんのお世話で寝不足になっていたり、ストレスを強く感じていたりすると、ホルモンバランスが大きく乱れます。
そうすると、身体の回復も遅れ、出血が長引くことがあるのです。
赤ちゃんのお世話は待ったなしですし、兄弟がいるとなかなか休むタイミングがないものです。
しかしながら、回復しつつあるとはいえ、産後2ヶ月はまだまだ体調が万全だとは言えません。
出来るかぎり無理はせず横になるようにして、身体をいたわってあげてくださいね。
ミルクに切り替えたことによるホルモンバランスの変化
体調の影響や、今後の仕事復帰などを見据えて、母乳メインの生活からミルクに切り替えたという場合も、少量の出血が起こることがあります。
母乳を与えるのをやめると、当然ながら母乳の分泌が止まります。
そうすると、母乳を出すために活発に分泌されていた女性ホルモンの量が急激に変化します。
赤ちゃんを育てるための身体から、排卵・妊娠可能な身体へと戻すための変化が起きるのです。
この急激なホルモンバランスの変化が原因で出血が起こることがあります。
たいていの場合、ホルモンの分泌が落ち着けば出血も止まりますので、他に不調がないようであれば様子をみても良いでしょう。
生理の再開
産後2ヶ月の少量の出血が、生理によるものである場合があります。
そんなに早く生理が戻るものかと驚く人もいるかもしれませんが、産後2ヶ月でも生理が来る事はあります。
中には、悪露が止まったすぐ後に生理が戻る人もいるくらいなんです。
産後、再開したばかりの生理は量も期間も安定していません。
そのため、普段の生理とは違う少量の出血が続くことがあるのです。
生理なのか否かは自分で判断するのが難しいので、気になるようであれば病院で相談してみると良いでしょう。
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こんな時は要注意!
産後2ヶ月以降に少量の出血が起こった場合も、他に異変がなければ数日間様子を見ても問題ない事がほとんどです。
ただし、中には思わぬ病が潜んでいることもあります。
そこで、病院を受診すべきかどうか見分けるポイントをまとめます。
発熱を伴う場合
出血をしているだけでなく、発熱を伴うときは注意が必要です。
細菌感染を起こしている可能性もあります。
産後2ヶ月頃は育児疲れで免疫が落ちているママの多いので、まだまだ細菌感染にも注意が必要です。
風邪症状がないのに発熱し、出血もしている場合は、病院を受診してみましょう。
鮮血が出る・臭いがきつい場合
出血が少量でも注意したいのが、鮮血が出てきている場合や、臭いがきつい場合です。
産後に生理が再開した時も鮮血が出る事はあるので、生理の可能性も否定できないのですが、子宮内から出血している可能性もあるので注意が必要です。
においがきつい場合は、子宮内に血液がまだ残っている可能性もあります。
特に、悪露が止まらないまま、また鮮血が出始めた時は要注意です。
数日様子を見ても鮮血が止まらない場合は病院を受診してみましょう。
出産直後から出血が少量である場合
少量の出血が起こるケースとしてもう一つ注意したいものがあります。
それは、出産直後から悪露の量が少ない場合です。
この場合は、血の塊が悪露の出口をふさいでしまっている可能性があります。
悪露がきちんと排出されないと、子宮内に悪露が溜まって炎症を起こしたり、化膿してしまうことがあります。
出産直後はナプキンでは受けきれないほどの出血があるはずなので、量が少なすぎると感じたらすぐに医師に伝えるようにしましょう。
まとめ
産後2ヶ月以降も、ママの身体はまだ妊娠前の状態に戻っているとは言えません。
まだまだ不調が起こっても不思議ではない時期です。
この時期は悪露が止まっている人も多いのですが、少量の出血が続くこともあります。
たいていの場合は病気などではなく、数日間様子をみていれば止まります。
出血の他に腹痛や発熱、においなどの症状が見られないのであれば、安静にして様子をみてみましょう。
ただし、もしも他の症状があったり、不安に感じるようであれば病院を受診してくださいね。
ママが元気でなければ赤ちゃんも元気にはなれません。
小さなことでも不安があるようであれば、医師に相談して、安心して子育てをしていきたいですね!