出産後は身体にさまざまな変化が起こるものですよね。
オリモノの変化もそのひとつです。
産後にオリモノの量や色が変化して、どうしたのだろうと気になっている女性は、実は多いのです。
ただ、友人や家族にもオリモノのことについてはなかなかききづらいもの。
ハッキリとした不調がなければ、病院にも行きづらいものです。
そこで、どんなオリモノであれば正常なのか、どんな変化が起こると病気などの不調のサインなのかを紹介したいと思います。
自分の体調を知るためにも、参考にしてみてくださいね。
正常な産後のオリモノの色
そもそも、産後のオリモノは、どんな色でどのくらいの量であれば正常だといえるのでしょうか。
オリモノの量は個人差が大きいものなので、一概にどのくらいが良いとは言えません。
普段から少ない人もいれば、オリモノシートが常に必要だという人もいます。
ただ、一般的に言えるのは、排卵の頃になるとオリモノの量が増えるということです。
オリモノが増えたのがちょうど排卵の時期で、色や臭いに異常がなければ様子をみてみましょう。
その後、自然とおさまるようであれば心配はないでしょう。
ただ、普段より多い状態が長く続くようであれば、一度病院で相談してみましょう。
色についていえば、透明や白で、キツイ臭いがないのであれば正常だと言えます。
ショーツにつくと黄色っぽく見えることもあるので、薄いクリーム色などであれば正常の範囲です。
一般的には、排卵期では量が増えるとともに、透明でとろっとしたオリモノになる傾向があります。
織物の状態が変化することで、精子を運びやすくし、卵子と精子が出会いやすくなるんですんね。
黄体期には、細菌の侵入を防ぐために、白く濁って粘り気のある状態になります。
このような生理周期による変化以外にも、産後はオリモノが増えるという人も多いようです。
これは、悪露の影響や、産後のホルモンバランスの変化が原因です。
産後のオリモノの変化は、色や量だけでなく、臭いなども総合的に観察して、異常があるかどうかを判断しましょう。
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産後のオリモノが黄色や黄緑だと病気の疑いあり!?
産後のオリモノ通常は透明や白っぽい色のオリモノですが、その色が黄色や黄緑色になった時は要注意です!それは身体の変調のサインかもしれません。
どんな事態が考えられるのか紹介します。
トリコモナス膣炎の可能性
オリモノの色が黄緑色で、量が増え、臭いもきつくなった、そしてオリモノが泡だっているという場合は、トリコモナス膣炎の可能性があります。
トリコモナス膣炎とは、「トリコモナス原虫」という微生物が膣に侵入して起こる膣炎です。
トリコモナス原虫は肉眼では見えないのですが、顕微鏡では確認できるため、病院で検査をすればトリコモナス膣炎かどうかは簡単に判断できます。
オリモノの異常だけでなく、性器がかゆくなったり、排尿時に痛むこともあります。
性行為によって感染するこが多いのですが、タオルを共有したり、お風呂や便座から感染することもあるので、産後に性行為をしていなくても感染の可能性はあります。
トリコモナス膣炎は自然治癒で完治することはないので、病院で治療をしましょう。
薬を10日~2週間程度服用することで治療できます。
性器クラミジア感染症の可能性
オリモノが黄緑や黄色、または白っぽい場合や、水っぽくて量が多いオリモノが出る場合は、性器クラミジア感染症の可能性があります。
ただ、性器クラミジア感染症は初期の段階では感染していることに気づかない場合も多く、症状が悪化することがあるので注意が必要です。
症状が悪化すると、発熱したり、下腹部が痛くなったり、性器が痒くなったりします。
更に進行すると、卵管炎や子宮内膜症になる可能性があります。
更に放置すると、妊娠できなくなったり、子宮外妊娠をする可能性もある恐ろしい感染症なのです。
性器クラミジア感染症は、病院で検査すればすぐに分かり、薬を服用することで治療できます。
1週間程度で症状が改善し、3~4週間後に再検査をして陰性であれば完治です。
薬は市販されていないので、オリモノが黄緑になるなどの異変を感じたら必ず病院で検査の上、治療をしましょう。
淋菌感染症の可能性
オリモノの色が黄緑や白色で、膿のような状態で悪臭がする場合、また量が多い場合は淋病感染症の可能性があります。
また、頻尿になったり、排尿痛があることもあります。
発熱したり、下腹部に痛みが生じることもあります。
淋病は性行為によって感染することが多いのですが、性行為の時は避妊具をつけていても、口から感染をすることがあり、他の性病と比べても感染率が高い病気です。
症状が悪化すれば、不妊や子宮外妊娠に繋がることもあります。
妊娠中に感染していると、出産時に赤ちゃんが感染する可能性もあります。
次の妊娠を希望しているなら、なおさら早く検査をして治療をすることが重要です。
治療は抗生物質を服用して行います。
治療期間は数日~2週間程度です。
オリモノの色が黄緑でなくなった、痒みがなくなったからと言って、淋菌が完全に死滅する前に治療をやめると再発してしまう可能性があります。
また、最近では薬に耐性のある菌があらわれ、通常よりも完治に時間がかかる場合もあるので、自己判断で治療をやめず、きちんと医師に完治したかどうか判断してもらってくださいね。
まとめ
産後はオリモノの量が増える傾向があります。
出産やホルモンバランスの変化などが影響して、オリモノの量は変化するので、妊娠前と出産後で違いがあっても不思議ではありません。
ただし、オリモノの色が黄色や黄緑になる、悪臭がするなどの変化があった場合は注意が必要です。
性感染症に感染している可能性があります。
性感染症の中には、口を介してうつるものやタオルを介してうつるものもあるので、産後に性行為をしていなくても、必ずしも大丈夫だとは言えません。
放っておくと不妊や子宮内膜症などの原因にもなるので、オリモノが黄緑色だったり、量や臭いの変化に気づいたら、早めに病院を受診しましょう。
どうしても病院へいくのが躊躇われる場合は、市販の検査キットを使っても良いですし、保健所では匿名で無料で検査できるところもあります。
放置はせずに、必ず検査をするようにしてくださいね。