おりものは女性の体調のバロメーターです。
特に、婦人科系の異常がないか判断する上では欠かせないものです。
そんなおりものの状態が産後に変化したという人はいませんか?
実は、妊娠前と比べて産後はおりものが変化する女性は意外と多いのです。
おりものが変化したと感じた時は、おりものの量やにおいだけでなく、色についても注目してみてください。
自分の身体がどんな状態なのか、病気なのかどうかを知るてがかりになりますよ!
産後に茶色いおりものが出る原因
おりものに見られる色の変化でも、多いのが茶色いおりものです。
産後に茶色いおりものが出る場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。
悪露
出産して間もない頃は悪露が出ます。
悪露は出産時に出た胎盤の残りであったり、卵膜や子宮内膜、リンパ液などが混じったものです。
はじめのうちは血液と同じような赤色をしていますが、次第に量が減り、茶色いおりもの状になっていきます。
個人差はありますが、悪露は産後1ヶ月程度でおさまります。
悪完全にとまる前に茶色いおりものが出た場合は、悪露の影響である可能性が高いでしょう。
生理
産後、既に生理が再開している場合は、生理の影響で茶色いおりものが出ている可能性があります。
茶色いおりものが出たのが生理前であれば生理の予兆、生理直後であれば、時間が経って酸化した経血の残りがおりものに混じって出ている可能性が高いでしょう。
自分の生理周期と照らし合わせて確認してみてくださいね。
また、まだ生理がきていなくても、再開する予兆で茶色いおりものが出る場合もあります。
数日後に生理が始まることも考えられるので、ナプキンなどを準備しておくと良いでしょう。
膣の出血
性交の後、おりものが一時的に茶色っぽくなるのであれば、膣からの出血の可能性があります。
性交の時に膣壁が傷ついて出血し、それが酸化して茶色くなったものがオリモノに混じって出てくることがあるのです。
悪臭や他の症状がなく、数日でおさまるようであれば問題ないことが多いですよ。
子宮頸がん
おりものが茶色いだけでなく、悪臭がしたり、おりものが増えたりした場合は、子宮頸がんによる不正出血である可能性もあります。
子宮頸がんは妊娠時にも検査している場合が多いので、可能性としては低いですが、悪臭を伴う茶色いおりものが続く場合は病院で相談しましょう。
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産後に黄色いおりものが出る原因
黄色いおりものが出る場合は注意が必要です。
通常のおりものが下着について乾燥した場合も黄色っぽく見える場合がありますが、鮮やかな黄色や緑がかった黄色の場合は不調を示すサインであることがあります。
クラミジア感染症
クラミジア感染症は細菌によって引き起こされる性感染症です。
おりものが黄色くなる以外に、おりものの量が増えたり、排尿時に痛みがある場合があります。
また性交痛がある場合もあります。
感染してもすぐには異変を感じないことも多いのですが、放置していると卵管炎をおこし、不妊や子宮外妊娠の原因になります。
自然治癒はしないので、病院で治療をする必要があります。
淋病
淋病は淋菌によって引き起こされる性感染症です。
おりものの色が黄色くなる以外に、形状が膿のようになっていたら、淋病の可能性が高いでしょう。
織物の変化以外にも、排尿痛や性交痛がある場合もありますが、感染して間もない頃は自覚症状がない場合も多い病気です。
淋病もクラミジアと同じく放置していると不妊や子宮外妊娠の原因になります。
淋病も病院での治療が必要になります。
膣トリコモナス症
膣トリコモナス症は、トリコモナス原虫という原虫によって引き起こされる性感染症です。
肉眼では見えませんが、顕微鏡では確認でき、病院で検査すればすぐに分かります。
性行為による感染が多いですが、膣トリコモナス症はタオルの共用やお風呂、便器を介してうつることもあるので、産後に性行為をしていない場合でも感染の可能性があります。
おりものが黄色っぽくなる以外に、泡状になってにおいもきつくなったという場合は、膣トリコモナス症の可能性があります。
外陰部の痒みも生じることが多いでしょう。
こちらも放置すると不妊症になる可能性があります。
また、妊娠しても早産や流産を引き起こすことがあるので、次の妊娠を考えている場合は早期に治療しなければなりません。
おりものが黄色っぽく、匂いを伴う場合は、このような性感染症の可能性があります。
放置すると不妊の原因になることがありますし、妊娠しても早産や流産の可能性もあります。
出産することができても、赤ちゃんに感染する可能性もあるので、次の妊娠を希望している場合はなおさら早期の治療が必要になります。
異常を感じたら早めに病院を受診しましょう。
産後に透明なおりものが出る原因
産後のおりものが透明である場合、他に悪臭や痒み、痛みなどの症状がみられなければ、あまり心配は要らないでしょう。
おりものはもともと透明~白っぽい色をしています。
妊娠前に比べて多少量が増えても、透明のおりものであれば正常だといえます。
(オリモノシートでカバーできないほどであれば異常がある可能性もありますが)
産後の悪露も最終的には透明になります。
また、産後の生理が再開している場合は、排卵が近づくにつれて透明~白っぽいおりものが増える傾向があります。
量が多くなってきたと感じたら、生理周期と照らし合わせてみましょう。
生理と生理の間くらいの時期であれば、排卵の影響である可能性が高いでしょう。
まとめ
おりものは、婦人科系の疾患の種類を判断する材料にもなります。
おりものの色がいつもと違うと感じた場合は、いつ頃から変化したのか、おりものの量はどのくらいか、においはどうかを確認しておきましょう。
また、他にかゆみや痛みはないか、性行為はあったか、前回の生理からどのくらい経っているかを確認しておくと、おりものが変化した原因を調べる手がかりになります。
もしも性感染症などの病気だった場合は、早期の治療が必要になります。
婦人科はなかなか足を運びづらいものですが、我慢せずに病院を受診するようにしてくださいね!