赤ちゃんの下痢がなかなか治らない!そんな時はとても心配になりますよね。
もともと赤ちゃんは便がゆるいものですし、腸自体が大人よりもデリケートで、少しの刺激でも便がゆるくなります。
そのため、一度下痢になると、治るまで1週間くらいかかることも珍しくありません。
赤ちゃんにはむやみに薬を使うわけにはいきませんし、細菌やウイルス感染などの場合は、下手に下痢を止めると体外に菌を排出できず、回復が遅れる事もあります。
根気よく付き合わなければいけない赤ちゃんの下痢ですが、中には下痢が2週間以上続く「慢性の下痢」になる場合があります。
なかなか下痢が治らない時は、慢性の下痢を起こしている可能性もあるのです。
では、慢性の下痢になる原因は何なのでしょうか。
代表的な原因と、治療についてご紹介したいと思います。
下痢が2週間以上治らない時の原因は?
赤ちゃんの下痢がなかなか治らない原因として最も多いのが「二次性乳糖不耐症」です。
これは、胃腸炎などで下痢を起こした際に腸の粘膜が傷つき、一時的に乳糖を分解できなくなり、下痢を起こす症状のことです。
乳糖はミルクに含まれる成分なので、ミルクを飲むたびに下痢を起こします。
お腹の風邪をひいたあとに下痢が長引いている、ミルクを飲んだあとの下痢がひどい、便から酸っぱいにおいがするという場合は、二次性乳糖不耐症の可能性があります。
また、離乳食が始まっている場合、食物アレルギーが原因で下痢を起こすこともあります。
食物アレルギーのある赤ちゃんの8割に慢性下痢の症状があるというデータもあるほどで、アレルギーが原因の慢性下痢は決して珍しい事ではないのです。
下痢がなかなか治らない場合は、特定の食べ物を食べた後に下痢を起こしていないかを確認してみましょう。
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なかなか治らない下痢の治療法は?
二次性乳糖不耐症の場合は、腸の機能が回復するまで乳糖を摂らないようにしたり、乳糖の分解を助ける薬を服用したりして治療します。
乳糖を含まない粉ミルクが市販されているので、ミルクを替えると症状が改善されることがあります。
ただ、ミルクの味が変わると、赤ちゃんがなかなか飲んでくれない場合もありますよね。
そんな時は、乳糖の分解を助ける薬を服用すれば、普段飲んでいるミルクを継続しながら、腸の機能が回復するのを待つこともできます。
ミルクを替えるか、処方薬を使うかは、医師に判断してもらいましょう。
アレルギーが原因で下痢が治らない場合は、アレルゲンを除去することが最も重要です。
そのためには、食事の記録を付けるなどして、特定の物を食べた後に下痢にならないか調べたり、血液検査でアレルゲンが何かを調べたりします。
また、食物負荷試験といって、赤ちゃんに原因だと思われる食べ物を食べさせ、下痢を起こすかどうかをみる検査を行う事もあります。
アレルギーの原因物質が分かれば、それを除去するのですが、原因となっている食材が、赤ちゃんにとって重要な栄養源である事も多いので、単純に除去して良いわけでもありません。
足りない栄養を補給できる代替品も必要になりますから、食事内容を医師や栄養士に相談するようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんの下痢が治らないと、ママは心配ですよね。
治らない下痢の背景には、乳糖不耐症やアレルギーなどの原因が隠れていることがあります。
その場合は適切な対処が必要になりますので、下痢がなかなか治らない時は、あまり症状がひどくない、機嫌が悪くないといった場合でも、病院を受診するようにしましょう。
治療には時間がかかりますが、適切な治療を続けていれば、いずれ治ります。
それまでは脱水に気をつけながら、根気よく下痢と付き合ってあげてくださいね。