お食い初めとは、赤ちゃんが生後100日になった頃に行われる儀式です。
縁起の良いお祝い膳を用意して、赤ちゃんがこれから先、食べ物に困ることがないように、またすこやかに成長しますようにと願いを込めて行います。
このお食い初めの時に使用される「歯固めの石」をご存知でしょうか。
多くの地域でお食い初めに使われるものなのですが、いったいどんな意味があるのでしょうか。
また、どうやって手に入れれば良いのでしょうか。
もしも手に入らない場合は、代わりに何が使えるのでしょうか。
今回はお食い初めの中でも「歯固めの石」について詳しくまとめたいと思います!
歯固めの石とはどんなもの?
歯固めの石とは、「石のように硬くて丈夫な歯が生えてきますように」という願いを込めて、お食い初めの儀式に使う石のことです。
「歯固め」と言っても、いわゆる歯固めのおもちゃのように、赤ちゃんにガジガジかじらせるものではありません。
お食い初めで料理を食べさせる真似を一通りした後、最後にお箸で石に触れ、そのお箸を赤ちゃんの歯茎にチョンと触れさせて、丈夫な歯が生えるように願います。
お食い初めをする生後100日頃は、もうすぐ歯が生えてくるという時期です。
早い子であれば、初めての歯が生え始めていることもあります。
そこで、「食べる」ということに特化したお食い初めの儀式に合わせて、「色々なものを食べるのに必要な丈夫な歯」が生えてくるように願うわけですね。
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どこで手に入るの?
歯固めの石には、通常は神社の境内にある石をお借りして使います。
お宮参りの時に、境内で小石を3つほど拾ってお借りしたり、地元の氏神様の神社を参拝して石をお借りしても良いでしょう。
ただ、あくまで神社の石は「お借りする」のであって、お食い初めの儀式が終わったら、境内にお返しするのを忘れないようにしましょう。
神社によっては、お守りなどと一緒にお食い初め用に祈祷した石が販売されていることもありますので、それを購入して使っても良いでしょう。
お借りした石は、直接ではないにしろ、赤ちゃんの口に触れるものですから、洗って消毒してから使いましょう。
神社以外では、最近はネットショップでも歯固め用の石が販売されています。
神社が運営するネットショップで販売されている場合もあれば、ベビーグッズ専門店などのネットショップで、石を神社に持って行って祈祷してもらったものを販売している場合もあります。
また、祈祷されていない石が販売されている場合もあります。
歯固めの石そのものに「祈祷されていなければならない」という決まりはないので、どのような石を使うかはパパやママの自由です。
ただ、お食い初めの後にも記念に石を取っておきたいという場合は、神社でお借りするのではなく販売されているものや、ネットショップ等で購入したものを使った方が良いでしょう。
歯固めの石がない時に代わりに使える物は?
歯固めの石を準備できないという場合は、代わりの物を用いて儀式を行うこともできます。
実は、歯固めの石を使うかどうかというのも地域によって差があります。
多くの地域では使われるのですが、中には別の物を使って儀式を行っている所もあるんです。
歯固めの石がない!神社に拾いに行く時間もないし、ネットショップで購入しても間に合わない!
と言う場合は、石以外の物を使っている地域に倣って、他のものを代わりに使ってみてはいかがでしょうか。
では、どんなものが歯固めの石の代わりに使われているのか紹介します。
タコ
関西や四国では、歯固めの石の代わりにタコを使っている地域もあるようです。
タコは「多幸」という語呂合わせもあり、とても縁起が良いものとされています。
また、弾力があり硬いので、「タコでも噛みきれるような歯が生えますように」だとか、「吸盤のように歯並びが良くなりますように」という願いも込められています。
タコであればスーパーで1年中手に入るので、急な時でも代わりに使えそうですね。
栗
栗の実も、地域によっては石の代わりに使われています。
栗も固いので、「丈夫な歯が生えますように」という願いを込めて使われています。
ちなみに、正式には縁起物である「勝栗」が用いられるようです。
勝栗とは、蒸した栗を乾燥させたもので、古くから保存食として食べられてきました。
いわゆるドライフードで、そのまま食べるととてもかたいんです。
栗は季節が限られるかもしれません。
特に勝栗となると入手方法が限られるかもしれませんが、手に入ったら活用してみてはいかがでしょうか。
アワビ
岩手県などではアワビが歯固め石の代わりに使われることがあります。
アワビも硬いものなので、「丈夫な歯が生えるように」という願いを込めて使われています。
アワビであれば、魚屋さんやスーパーで手に入るかもしれませんよね。
高級食材なので、お祝いの雰囲気も上がりますから、歯固め石の代わりに使ってみても良いかもしれませんね。
碁石
地域によっては、神社の境内の石ではなく、碁石を代わりに使っている所もあるようです。
碁石は手に入りやすい市販品であれば、プラスチックやガラスでできています。
高級品であれば、はまぐりをくり抜いて作られているものもあります。
いずれも硬いので、「丈夫な歯が生えるように」という願いが込められています。
地域によって、歯固めの石の代わりに様々な「硬いもの」が使われているのが分かります。
面白いですね。
まとめ
歯固めの石は、赤ちゃんにこれから硬くて丈夫な歯が生えますようにという願いを込めて使われます。
通常は神社の境内からお借りしたり購入したりしますが、手に入らない場合は、タコや栗などの他の「硬いもの」でも代用することが可能です。
歯固めの石が準備出来ない場合は、代用してみてはいかがでしょうか。